使う言語によって思考は変わる

こんにちは!

糖質制限ダイエットの後、完全にリバウンドしているハマノです。

 

糖質制限はリバウンドしやすいとよく言われますが、ダイエットを辞めて、太っていた頃の食生活(暇があればハイチュウを食べる食生活)に戻してしまうと、またまた太ってしまうのは当然の結果ですよね、、

 

話を本題に戻して、今回は言語学のお話をしていきます。

実は僕は大学で言語学について勉強しているのですが、そこで学習したことを少しだけ。

 

「サピア・ウォーフの仮説」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

知らない人のために簡単に説明させてもらうと、「使用する言語によって話者の思考が影響を受ける」という仮説です。

 

どれほど影響を受けるのか、など、意見が分かれる部分も多々ある仮説ではありますが、この仮説を理解すると、言語学習に対してこれまでとちょっと違った見方ができるのではないかと思います。

 

「言語によって思考が影響を受ける」ことについて、少し具体例を挙げていきたいと思います。

 

1.方向

読者の皆さん、北東を指差してください。

 

できましたでしょうか?

 

おそらく日本語でこのブログを読んでいるみなさんにとっては難しかったのではないのでしょうか。

 

しかし、オーストラリアのKuuk Thaayorre族の人たちなら、5歳の子であっても指さすことができるはずです。

 

なぜでしょうか。

 

彼らの言語には「右」や「左」という言葉はなく、あらゆる方向を「東西南北」の方角で言い表すからです。

 

みなさんがいつも右や左というときに、彼らは東西南北を使うのです。

例えば、

・「あなたの東にスマホが落ちているよ」

・「どちらの方に行くの?」「北北東の方へ」

というように答えます。

 

このように、日々方角を気にしながら生きている彼らは、方角に関して鋭くなることでしょう。

 

そして、この違いは時間の考え方にも影響を及ぼします。

 

日本語を話しているみなさんにとって、時間というものは左から右に流れています。

どういうことか説明しましょう。

 

桜の写真を時系列(開花する順番)に並べてください、と言われるとおそらく多くの人が下のように並べるでしょう。

 

              

 

左に古いもの、右に新しいものを並べますよね?

(ちなみに、これは書く向きによるものだと考えられています。したがってアラビア語を話す人なら右から左に並べるかもしれません。)

 

では、Kuuk Thaayorre族の人ならどう並べるのでしょうか。

 

左や右という言葉がない彼らは、「東」から「西」に並べます。

 

したがって、彼らが北を向いているときは右から左、東に向いているときは奥から手前に。

 

彼らにとっての時間の向きは自分の体に対応しているのではなく、大地に対応しているのです。

 

2.名詞の見方

いくつかの言語には文法上、性の区別があります。

英語や日本語にはありませんが、ドイツ語やスペイン語では男性名詞や女性名詞という分類ができます。

 

例えば、「橋」ということば。

ドイツ語では女性名詞、スペイン語では男性名詞に分類されます。

 

それぞれの話者に「橋」を形容してもらうと、ドイツ語話者は「美しい」や「優美な」という女性的な言葉を使う傾向にあり、スペイン語話者は「力強い」というような男性的な言葉を使う傾向にあります。

 

同じような現象が日本語にもあります。

 

皆さんは映画のことをどのように数えますか。

 

映画は1本2本と数えることができるかと思いますが、それはどうしてでしょう。

 

おそらく、「細長い」映画のフィルムが巻かれた状態で数えられているから

というように考えることができると思います。

 

鉛筆や指など、細長いものに対して使う「本」という助数詞。

その「本」という言葉に起因して、映画というものに対して「細長い」イメージを当てはめているのです。

 

同じように、ホームランも「本」で数えますが、それはどうしてでしょうか。

 

これはおそらく、打球が描く弧を1本2本と数えていると考えることができるでしょう。

しかし、野球を全くやったことのない人に聞くと、たまにバットを数えていると答える人もいます。

 

どちらにしても、「細長い」ものをイメージしていますよね。

 

このように、「本」という言葉を使っているから、「本」を使って数える言葉が指し示すものに対して「細長い」イメージを持っていると言えるでしょう。

 

他の言語を使っている人たちに対して、「映画には細長いイメージがある」と言ってもおそらく簡単にはわかってくれませんよね?

 

 

 

以上、2つの例を使って「使用する言語によって話者の思考が影響を受ける」ことを説明してきましたが、他にも数の数え方や色の認知の仕方、そのほかいろんなことに言語が影響していきます。

 

したがって、「新しい言語を身につけることは、新しい考え方を身につける」ことにつながっていくでしょう。

 

みなさんも、これまで以上に言語学習に取り組んで、自分の世界を広げていきましょう!!

 

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使う言語によって思考は変わる” に対して2件のコメントがあります。

  1. ぴっぴかちゅう より:

    発見がたくさんある良い記事でした。

    1. TFA スタッフ より:

      ぴっかぴかちゅうさん
      当ブログ、記念すべき初コメントです!
      ありがとうございます!
      これからも深さのある内容を目指していきますので、また見ていってください。

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